この記事を書いた人


内科、循環器専門医の資格を持ち、医師として数十年医療現場に立つ。
2026年冬頃、「尼崎」に内科・循環器内科・心臓内科のクリニックを開業予定。

全身倦怠感・だるさ・疲労感とは

だるさは、多くの病気や状態に伴って現れる「非特異的な症状」の一つです。

「だるい」「疲れやすい」「億劫」と表現されることもあります。

「体を動かすのが面倒」な身体的倦怠感、「感情が湧かない」精神的倦怠感、「考えたり判断したりするのが億劫」な認知的倦怠感に分けられます。

倦怠感は、治療対象として認識されず見逃されることが多いとされています。

全身倦怠感・だるさ・疲労感の原因

原因は大きく分けて、以下のように分類されます。

身体的な原因

風邪、インフルエンザ、COVID-19など感染症による炎症反応でだるさが出ます。

特に年齢の高い女性では膀胱炎が隠れていることが多く、見落とされて治療が長引きがちです。

ウイルス感染が引き金となる慢性疲労症候群も原因となります。

心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など肺疾患や貧血では、酸素が全身に十分に行き渡らず、常に疲労感を感じます。

検査でしかわからないのですが、糖尿病や橋本病(甲状腺機能低下症)などホルモンバランスの崩れは全身倦怠感・だるさ・疲労感の原因となります。

その他、睡眠時無呼吸症候群、不眠症など十分な休息が取れない睡眠障害でも疲労感・だるさが感じられます。

精神的・心理的な原因

うつ病・不安障害では、気分の落ち込みだけでなく、身体的なだるさとして感じられることもあります。

自律神経の乱れによって慢性的な疲労感が出現することがあります。

長期間の身体的・精神的負荷が蓄積している過労も原因となります。

生活習慣・環境要因

運動不足やアルコール・カフェインの取りすぎもだるさの原因になります。

他に原因のある倦怠感

痛み、貧血、感染症、高カルシウム血症などはその原因探索と治療を行います。

飲まれている薬剤が体質に合っているかの再検討を行います。

その他、抑うつ状態のスクリーニングも必要です。

全身倦怠感・だるさ・疲労感の検査や治療が必要な場合

発熱、体重減少、夜間の発汗、胸の痛み、息切れ、むくみ、頭痛やめまい、動悸があれば検査をお勧めします。

とくにだるさが2週間以上続く場合は、血液検査、尿検査、甲状腺機能検査、睡眠評価などで原因を調べましょう。

不眠や抑うつが診られる場合はその治療を行うことで、身体のだるさは改善します。

有酸素運動も効果的とされています。

「だるさ」「全身倦怠感」「疲労感」は軽く見られがちですが、重大な病気の初期症状であることもあります。

数日で改善するものもありますが、2週間以上続く場合や、日常生活に支障がある場合は、早めの受診をおすすめします。

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