この記事を書いた人

内科、循環器専門医の資格を持ち、医師として数十年医療現場に立つ。
2026年冬頃、「尼崎」に内科・循環器内科・心臓内科のクリニックを開業予定。
目次
こむらがえりとは
こむらがえりは、ふくらはぎの筋肉が突然強く収縮して激しい痛みを伴う現象です。
特に夜間や朝方に起こりやすく、医学的には「有痛性筋痙縮」と言います。
主な原因は、筋肉の異常な収縮を引き起こす「水分・塩分不足」「ミネラル・ビタミン不足」「筋肉の疲労」「血流不良」「冷え」などですが、持病や隠れた病気が原因となることもあります。
こむらがえりの原因
水分・塩分の不足
ナトリウム・カリウムなど塩分のバランスが崩れると、筋肉がけいれんしてこむらがえりが生じます。
ミネラル・ビタミン不足
マグネシウム・カルシウム・ビタミンB1などの不足も影響します。
筋肉の疲労
長時間の立ち仕事や運動で筋肉が疲れると、興奮しやすくなりけいれんをおこします。
血流不良
冷えや同じ姿勢の継続で血流が滞ると、酸素や栄養が届かず筋肉が過敏になります。
冷え
筋肉が冷えると神経伝達が乱れ、けいれんしやすくなります。
隠れた病気
糖尿病、脊柱管狭窄症、動脈硬化などが神経や血流に影響してこむらがえりを起こします。
起りやすい人の特徴
筋肉量や血管の柔軟性が低下している場合や、運動不足の方、立ち仕事、長時間座ることが多い方で起こりやすいといわれています。
隠れた病気の発見と治療について
糖尿病や脊柱管狭窄症では、神経が傷むためにこむらがえりが起こることがあります。
動脈硬化でおこるこむらがえりは、血流が悪くなることが原因と言われています。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や副甲状腺機能低下症といった、治療が必要な病気が隠れていることがありますので、検査を行い、ご相談のうえで治療方針を決定いたします。
治療法
ふくらはぎのストレッチや冷え対策など、日常運動で改善しない場合には、漢方薬の芍薬甘草湯を処方させていただきます
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