がん治療後には、治療が終了した後も「疲れやすい」「息切れがする」「風邪をひきやすくなった」といった体調不良が続くことがあります。その背景として、貧血や免疫力の低下が関与しているケースは少なくありません。
抗がん剤治療や放射線治療は、がん細胞だけでなく、血液をつくる骨髄や免疫細胞にも影響を与えるため、治療後もしばらく影響が残ることがあります。
これらの症状は外見からは分かりにくく、「年齢のせい」「体力が落ちただけ」と受け止められがちですが、内科的に評価し、対応できる部分も多く存在します。
主な原因
がん治療後の貧血・免疫力低下の原因には、以下のような要因が挙げられます。
- 抗がん剤による骨髄抑制
- 出血や栄養不足による鉄欠乏
- 慢性的な炎症状態
- 食事量低下によるビタミン・ミネラル不足
- 睡眠不足やストレスによる免疫機能低下
これらが複合的に重なり、全身の不調として現れます。
内科での評価
内科では、症状の内容や持続期間を確認したうえで、血液検査を行います。
具体的には、赤血球数、ヘモグロビン値、白血球数、炎症反応、鉄やビタミンの状態などを評価し、治療可能な要因がないかを確認します。
感染症に対する抵抗力が低下していないかも重要な評価ポイントです。
治療について
治療は、原因に応じて段階的に行われます。
- 鉄欠乏や栄養不足がある場合:鉄剤・ビタミン製剤の使用や栄養指導
- 感染症リスクが高い場合:生活指導や体調管理の助言
- 全身状態の回復を目的とした支持療法
- 全身状態の改善目的で十全大補湯、補中益気湯などの漢方治療
必要に応じて、治療は無理のない範囲で継続されます。
受診のめやす
- 疲れやすさや息切れが続いている
- 感染症にかかりやすくなった
- 健診や他院で貧血を指摘された
